『Core i』シリーズ VS『Ryzen』シリーズ
どっちを選ぶ?オススメCPU解説特集
『WEB MART』で販売中のパソコンには、2つのメーカーが作っているCPUが使われています。
一つは「Core i」シリーズや「Celeron」シリーズを作成している『intel』
一つは「Ryzen」シリーズを作成している『AMD』
FMVシリーズでもカタログモデルやカスタムモデルで、お好みのCPUを搭載したパソコンを選ぶことができますが、この2社が作成しているCPU、それぞれ何が違うのでしょう?
また「Core iシリーズ」は「i3」や「i5」、「Ryzenシリーズ」では「Ryzen 3」や「Ryzen 7」といった種類もありますが、これらはそれぞれどんな差があるのでしょう?
パソコンを選ぶとき、CPUについてはどんなことを目安にすればよいか、ごくごく簡単にですが、その違いについて解説します。
「CPU」とは「Central Processing Unit(中央演算処理装置)」の略で、パソコン上の計算処理や制御を行う頭脳部分にあたるパーツです。
CPUの性能が高いほど処理能力のスピードが上がり高負荷の処理もこなせるようになります。
CPUの性能を測る要素として、主に以下の3つが挙げられます。
コア数: | コアとは、CPUの核となる部分で、実際にデータを処理している部分です。 コアの数が多いほど、複数の命令を作業を分担して行い、同時に実行できるので処理が早くなります。 |
---|---|
スレッド数: | スレッドとは、同時に処理できる作業単位のことです。 例えば、CPUのスペックが4コア8スレッドとなっている場合は、コア数は4ですが最大で8の命令を同時に処理することができることを意味しています。 |
クロック周波数: | クロック周波数とは、CPUの処理速度を示す数値です。 単位は「Hz(ヘルツ)・GHz(ギガヘルツ)」で表され、クロック周波数の数値が高いほど処理速度が速くなります。 |
「Intel」社製造
「Core i」「Celeron」シリーズとは…?
「Celeron」「Core i」シリーズを製造しているのは『intel、入ってる』のキャッチコピーも流行った『Intel』社。
1968年にわずか2人(!)で設立されたこの企業は、今やCPU市場における世界シェアトップ(7割程・2023年7月現在)に君臨しています。
かつて一世を風靡した「Pentium III」や「Core 2 Duo」などというCPUの名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?
その『Intel』社が現在製造し、FMVシリーズに搭載されているのが「Celeron」、そして「Core i」シリーズです。
それぞれどんな特徴があるのか、ざっくりと解説すると以下の通り。
予算や利用目的などと併せ、搭載CPU決定の目安にしてみてください。
CPU | 特長 | オススメポイント |
---|---|---|
Celeron |
|
|
Core i3 |
|
|
Core i5 |
|
|
Core i7 |
|
|
※動作の軽快さについては、搭載メモリの容量、利用のソフト、ストレージがHDDかSDDか、旧機種か否かなどによっても大きく左右されます。あらかじめご了承ください。
「AMD」社製造「Ryzen」シリーズとは…?
「Ryzen」シリーズを製造しているのは、世界的に有名なもう一つのCPUメーカー『AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)』社。
もともとIntel社との『セカンドソース契約』を結んで、Intel社のCPUを自社ブランドで製造・販売していた「複数メーカーの一つ」でしかありませんでしたが、Intelとの契約解消をきっかけに、自社CPUの開発を開始。
2000年代初頭には「Duron」や「Athlon XP」などのCPUが「自作PCファン」に人気となり、Intelに次ぐCPUメーカーとして認知されるようになりました。
また、グラフィックボード『Radeon』シリーズの開発・販売メーカーでもあります。
現在のCPU市場における世界シェアは、Intel社ほどではないにしろ、3割前後の第2位(2023年7月現在)。
また「Ryzen」シリーズを発表して以降、販売数でIntel社CPUの販売数を越えることもあるなど、
じわりとIntelのシェアを脅かしつつある、老舗かつ近年躍進目覚ましいメーカーです。
ではその「AMD」社が製造している「Ryzen」シリーズ。
「Horizen + 禅」の造語として名付けられたそうで、明確に「Core iシリーズ」への対抗CPUとして発表、発売されました。
FMVシリーズに搭載されているものには「Ryzen 3」や「Ryzen 7」がありますが、
この二つにどのような違いがあるのか、ごくごく簡単にいうと以下の通り。
CPU | 特長 | オススメポイント |
---|---|---|
Ryzen 3 |
|
|
Ryzen 5 |
|
|
Ryzen 7 |
|
※動作の軽快さについては、搭載メモリの容量、利用のソフト、ストレージがHDDかSDDか、旧機種か否かなどによっても大きく左右されます。あらかじめご了承ください。
どっちを買う?『Core i』VS『Ryzen』
同じナンバー同士が同等性能だというのであれば、「Ryzen」シリーズと「Core i」シリーズは、どちらを買っても同じなのでしょうか?
2023年7月現在発売中のFMVシリーズで、同じ時期に発売されたパソコン同士で比較すると、
スペック上の動作クロック数などからは「Core i」シリーズの方が、性能が若干高いことが見て取れます。
ただし、具体的にどれほど体感速度が変わるかは、「使用ソフト」「並列処理で何か動作していないか」「メモリの搭載量は?」、などなど、様々な要因も絡むことであり、実感するほどの差が現れるかは未知数。
一般的には、「Ryzen」のCPUはマルチコア性能が高く、複数のアプリケーションを効率良く動かすことができ、低い消費電力で運用が可能である一方で、「Core i」はシングルコア性能が高く、単一のアプリケーション処理を高速に処理することができると言われています。
そのため、「Ryzen」はプログラミングや科学技術計算など、マルチスレッドの処理が要求される業務に向いており、
「Core i」はゲームやテレワーク、オンライン授業などのシングルスレッドの処理が要求される業務に向いているようです。
もしも明確に動作をさせたいソフト、快適に行いたい利用方法がある場合は、上述の特性を踏まえて選択してみてはいかがでしょうか?
残る要素は、その特性差や利用目的に対して、いくらまで購入予算を調節するか?ということになるでしょう。
【終わりに】『Core i』シリーズ VS『Ryzen』シリーズは、激戦真っただ中!!
以上のようなオススメをお伝えはしましたが、数年後にはこのオススメは通用しないかもしれません。
というのも、「『Core i』シリーズ VS『Ryzen』シリーズ」、すなわち「『Intel」VS『AMD』」の激しい競争は、
今まさに最高潮に達しつつあるのです。
巨人「Intel」は販売シェア奪還を狙い、「Core i」最新モデルの開発では「Ryzen」シリーズを
大きく上回る性能を得ているという話があり、また「Ryzen」も最新モデルにおいて、大きく性能を伸ばしたとの話も聞きます。
1強を揺るぎないものとしたい『Intel』と、ジャイアントキリングを成し遂げたい『AMD』の両社は、激しく競っている今がまさしく「激戦」の真っただ中であり、数年も経てば、シェアやCPUの評価、傾向がガラリと変わっている可能性があるのです。
現在の各シリーズの評価のまま推移するのか、何かしらの新技術で予想と大きく変わってしまうのか。
今後ともCPU業界や技術の動向について見守り、その時々において最適なパソコンを選びましょう!
(注意) 本掲載内容は2023年7月時点での情報を基に作成しています。また、広く理解しやすい内容とするため、
「例外的内容」「特殊な内容」「厳密かつ正確な記述」など、一部の情報についてはあえて要約・割愛している場合があります。あらかじめご了承ください。